2019年12冊目。

中国人の日本についての認識が大きく変化しているという本。
「精日」とは、もともと日本人ではないが、日本人や日本社会の生活様式、文化、価値観を高く評価し、自らの生活にも取り入れることで、(彼らの考える)日本人に近づこうとする外国人(実際には中国人)のこと。この人達がいま、中国本土で急速に増えているとのこと。
日本を旅行してその素晴らしさに気づくと同時に、自分が政府から受けてきた反日教育に疑いを持つことによって、日本を好きになるという流れが多いそうだ。

「中国は一つではない。内部では「你国(あなたの国、かの国)」などという言葉を使い、社会の統一感が失われつつある。日本は中国人からますます必要とされており、日本はそうした中国人のニーズを受け止め、その存在感を増すべきだ。」と結論づけている。

日本を訪れる中国からの観光客を「うるさい」とか「行儀が悪い」とか決めつけないで、この著者のような眼差しを持って見ることも必要なのかと感じた。