遺伝子がその人の人生を左右するのではなく、遺伝子のスイッチをオンオフする後天的な要素によって、その人の人生が左右される。
とても面白い本だった。
 
遺伝子学に関する専門的な記述はここには書きません。
 
帯にあるように、育て方(特に母親の、とこの本にはある)、ストレス、アルコールやたばこ、などにより遺伝子のスイッチがオンやオフになり、問題を起こしたり、起こさなかったりするようになる。
ここまでは確実に分かっている。
 
また、HPA軸の機能が正常であると、コルチゾールの分泌が正常にコントロールされてストレス耐性を高く保つことができるが、この機能が正常に働かなくなると、うつや慢性病や癌などを引き起こす遺伝子のスイッチがオンになる。ただし、HPA軸の機能を混乱させる要因が何なのかについては、一部しか分かっていない。
分かっているのは、子供に対する母親の育て方である。
 
今後、様々な要因が解明されていくのだと思った。
ポジティブシンキングや自己効力感なども、おそらくその要因なのだと思う。