量子コンピューターが、どのような分野でその効果を発揮するのかについて、組み合わせ最適化問題の実例をまとめた本。
具体的なイメージが湧いた。
 
工場の製造工程や材料の搬入、人員配置の最適化、トラック輸送の最適化、バス運行の最適化、交通渋滞の解消から投資ポートフォリオの設定まで、様々な分野で劇的な改善がもたらされることが分かった。
 
想いを巡らす内に、若き頃、マクドナルド阿倍野近鉄店が世界中のマクドナルドで2番目の売上を上げていて、その店の店長になったときのことを思い出した。
狭い厨房で製造機器は最小限、カウンターのレジも7台しかない。冷凍冷蔵庫は4枚扉のリーチインが2台だけ。倉庫は店から徒歩で5分。そんな店で日商300万円を売る(営業時間が8時から21時の13時間で、価格が今の6割だから、今の日商にすると550万円くらい)。
アルバイトの人数と配置、各商品のストック数の予測と製造、原材料の搬入と補充のタイミングなど、頭で考えて最適と思われる解を出し、店を回す。このフロアーコントロール力がないと売上は上がらなかった(これが仕事の醍醐味だった)。
 
こんな問題は量子コンピューターを入れると瞬時に解決するのだなと思った。