2020年読了14冊目。
「自宅にいよう」の時だからこそ読んでみた。
「無知の技法」の著者の続編。
 
途中から既視感が出てきたので、「なぜだろう?」と思い巡らせてみたら、ファシリテーターとして色々なことを体験する中で出会った「場が混乱しているときは、ファシリテーターのロールを手放す」ことに気づいたことだった。
これはラリー・ドレスラーの「Standing in the fire」から学んだこと。
 
この時の気づきはファシリテーターとしてだったが、今回は「生きる」というロールでの気づきがいくつか。
 
「しない」とは本当の意味で「する」こと。今この瞬間の自分と向き合う、心の中を深く探る、思考を自由に解き放つ。
 
「しない」でいるためには、自分は他者の力が作用する世界にいる、ということを理解する必要がある。
 
「事実があるはず、理屈があるはずと追求するのではなく、不確かなこと、不可解なこと、よく分からないことの中に立つ」
 
スローの哲学とは、あらゆることをそれぞれに相応しい速度で行おうとすること」
 
これらのことは意識していないとすぐに忘れてしまう。それほど幼いときから一貫して、「する」ことが人生を創るという考えをたたき込まれてきたということですね。
そしていつしか「自分がコントロールできないことまでコントロールしようとしてしまう」そんな人になってしまって、少し前まで、それに合った人生を歩んできたな、と思った次第です。