菊山博之が交流を深めた方々に時代の最先端から見つめていることについてインタビューします。
第1回目のお客様はNTT西日本電信電話株式会社 常勤監査役 香取一昭さん。
ホールシステム・アプローチについてお話を伺いました。

現場の関係性を変えるためのAIの実例(1)

香取
組織について考えると、このような対立は結構起こっていて、よくあるのは開発と製造とか、製造現場と営業の現場の対立などの話を
よく聞きます。

菊山
マーケティングと営業もそうですね。こういう対立しやすい人たちでOSTやワールドカフェのような話し合いをすると、関係性
が変わる。相手の立場が分かる。このようにOSTやワールドカフェは効果的だということを伝えて、広めていきたいと思うのですが、ファシリテーション協会で実施したとおっしゃっていましたが、反応はいかがでしたか。

香取
実は私が提案して実施したのですが、準備チームができたのです。実施方法をみんなでいろいろ話し合い、準備を進めていたのですが、その準備チームの中に、合併が予定されている会社の拠点長さんがいて、彼は、合併して新しい会社として発足するその日にワールドカフェを実施したんです。チームビルディングを目的にして、AI的な質問をワールドカフェの質問として使ったのだそうです。具体的には「今まででチームワークが一番良い状態になったのは、どんな時でしたか」とか「それはなぜうまくいったのだと思いますか」という質問を使ったのです。すると非常に効果的だった。人数も40、50人位だったのですが、合併というのは、かつては違う会社の人たちが集まり、協力して新しい会社をつくっていくので、チームビルディングの最初が肝心なのですが、ワールドカフェの効果で素晴らしいスタートを切ることができたのです。

菊山
そういう実例がたくさん出てくると良いですね。

香取
現在、その彼が担当している拠点は、業績が上がっているので、本社から何故うまくいっているか調査に来たとのことです。

菊山
なるほど。そういう実例がどんどん紹介されるのはとても良いことですね。