Everyday Bias by Howard J. Ross 「第七章ニュートラルにシフトを入れる・・・いかにしてバイアスから自由になるかを学ぶか」

この章からアンコンシャスバイアスに対応する方法に入った。

「我々は自分自身の知覚を信用できるのか?」
我々は世界を自分が考える様に見ている。心地よくはないことだが、自分が気づいていないことが自分の考えに影響している。

我々はバイアスを消し去ることは難しいかもしれない。しかし、いくつかのバイアスに気づけるようになれるかもしれない。それらをリフレームしたり、少なくともバイアスが自分の行動に及ぼす影響を抑えられるようになるかもしれない。

バイアスに影響された行動や感情に気づくためのポイント。
1.過去の記憶と、その記憶に関連する感情を引き起こす何かが存在している。
2.自分のバイアスを意識したときには、バイアスはまだ存在しているかもしれないが、バイアスが行動に影響を及ぼす程度をコントロールする能力を持つことになる。

個人的なバイアスパターンの改善を助ける6つの焦点がある。
1.バイアスは人間の経験で当たり前のことだと認識する。
・バイアスは我々の基礎的生き残るためのメカニズムである。このことを認識すれば、他者や自分自身に慈悲の心を持つことができる。
・人を傷つける行為をする人は、その行為が人を傷つけると認識しないでそれをしている。
・自分の行動に対して責任を持つことにより、我々は力を持つことができる。
・我々が自分の行動に気づく前に、無意識にその行動を起こそうとしている。
・世界を見る認識のレンズは4つの領域から影響を受けている。
1.自分が育った文化
2.自分のグループのアイデンティティー
3.人生での数々の経験
4.所属している組織の異なった方法
2.自分自身を観察する能力を伸ばす。
・自分自身を観察するとき、メタ認知の能力を起動し、前頭葉前部皮質を起動する。
・自分自身を観察するための最もパワフルな方法は、身体的反応を観察することを学ぶことか、自分の身体に現れる反動方法を学ぶこと。
・マインドフルネスや瞑想は体内に分泌されるコルチゾールのレベルを下げ、神経系統の反応を穏やかにする。
3.解釈の不確定を練習する。
・人間の自由は、刺激と反応の間に立ち止まる能力を引き出し、その立ち止まっている間に幅をきかせようとすることへの反応を選ぶ能力を引き出す。
1.判断や評価の奥で何が起こっているのかに注意を払う。
2.自分自身の反応、解釈、判断を認識する。
3.可能性のある他の反応、解釈、判断を理解する。
4.最も前向きで、力があり、生産的な、この状況への対応方法を探る。
5.それを実行する。
4.居心地の悪さや不快感を深く探る。
5.グループの中で、よく知らない人や偏見を持っている人と一緒にいる。
6.フィードバックをもらい、データを見る。

【感想】エンジンを止めることができないなら、クラッチを踏めば、エンジンが動いていても車は前に進まない。クラッチを踏むための着眼点について書かれた章。ますますプロセスワークが行う内容に近くなっている。インナーワーク、シグナルアウエアネス、関係性、ランク。無意識にアクセスしたり、無意識の反応に気づいたりするにはプロセスワークと同じ方法が有効だと言うこと。

今日はこれでよかろうかい。

第八章は「意識のインキュベーター・・・意識レベルが高い組織を創る」

あと2章、今週中に読み終われそう。