Everyday Bias by Howard J. Ross 「第六章 魚にとっての水のように・・日常生活の中のバイアスネットワーク」読了。

一つのバイアスによる行動をただすことは比較的簡単に思えるかもしれないが、バイアスが我々の基礎制度に影響を及ぼし、そんな物事が交錯した状況に嵌まり込まされていることに気づくのは、ほとんど不可能だ。

バイアスに影響されている基礎制度の具体的な例として「法曹制度」「ヘルスケア制度」「政治」を取り上げ、バイアスが影響を与えることにより、どのような現象が生じているのかを解説している。
(日本の現状とは様々な点で異なるので、詳しい内容は省略します)

これらの制度以外にも、教育制度、芸術や、科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学の分野で、女性が刻苦奮闘し続けていること、日々行っている決定、人を雇ったり解雇したり、昇進させたり、仕事をアサインしたり、全てのタレントマネジメントにおける決定においても、バイアスが影響を与えている。
我々はバイアスの海につかって、人生を生きている。

【意見】アメリカ社会が悪くなった。その現状とその理由を明らかにして、アンコンシャス・バイアスが作用し、作用する力を増しているという観察は、日本にも当てはまると思う。今朝のニュースが、「サッカーW杯での日本の引き分けを祝う若者たち500人が、大阪の戎橋で一斉にジャンプしたことで、戎橋が落ちかねない状態になった。」と報じていたが、私は、この記事により「落としてみようか」という若者を増やしかねないのでなないかと危惧する。新聞やネットは、自身の影響力をアンコンシャス・バイアスにしないようにしてほしい。

第七章は「中立にシフトする・・・いかにしてバイアスから抜けだすかを学ぶ」

今朝はここまででよかろうかい。