2017年11月16日

久し振りに陽明学に触れる。王陽明が朱子学への反論として、儒学に禅や老荘思想の考えを加えて打ち立てた陽明学は、日本に入り朱子学や禅、キリスト教などと融合することで、日本人の思想の根底に影響を与えてきた。
だが今は丸山真男の四半世紀前の懸念「経験的な人間行動、社会関係を律する見えざる道理の感覚が拘束力を著しく喪失したとき、もともと歴史的相対主義の繁茂に有利なわれわれの土壌は「なりゆき」の流動性と「つぎつぎ」の推移との底知れない泥沼に化するかもしれない。」こんな状況があちこちで起こっている
「して、何ができるのか」との問いが心の底に響く。