面白い本です。エマニュエル・トッドが自分の思考方法を語っている。著作が各方面からたたかれた(炎上した)経験があるので、なぜそのようなことが起こったのかを考えた末に、自分の思考方法のユニークさに気づいたのかもしれない。
 
この本の中で「外在性」という特徴の重要性を挙げている。自分が属する社会をよりよく理解するための条件として。
「外在性」とは個人的な経歴や出身地(訳出はこうなっているが、暮らした土地、の方が適切かと思う)において、その外側に属している部分のこと。
「外在性」が低いと、属する社会と同化してしまうために、よく見えなくなる、ということだと思う。
 
伊賀の生まれで関西の学校を卒業し、マクドナルドのアルバイトからキャリアをスタートさせて、アメリカ人のシステムシンキングを体験し、40代後半で独立して関東で生きてきた、シングルファーザー。
 
けっこう「外在性」が高いなと、そう思った。