Everyday BIAS by Howard J. Ross 結論
 
「優れた新しい世界、雄大な新しい旅」読了。結論の章だけに要約するのは難しい。重要だと思った部分を抜き書きしておきます。
 
(ゲイやレズのカップルの結婚が合法化されたり、アフリカンアメリカンのオバマが大統領になったり、大統領選に有力な女性候補者が現れたりして)物事は移り変わっているが、われわれ人間の、バイアスが未だに日々の生活の大きな部分である、という傾向は変わらない。
 
この本で言いたかったことは、バイアスはいつの日も、あらゆる方法でわれわれと共にある、人やダイバーシティと関係する領域だけでなく、日々のわれわれのあらゆる決定にバイアスはあるということを学ぶことだ。
 
意識することを拡張する能力は、恐れが自分に及ぼす影響を意識する能力を直接的に頼りにする。われわれは過去にないレベルで無防備な状態に置かれている。より沢山の、より広範囲の人々にさらされている。沢山の恐れが自分を取り巻いたり、曲がり角の向こうに潜んでいたりする。敵か味方かと考える心のメカニズムに影響されているのである。
 
われわれの人生での大部分のチャレンジは、自分自身を他の人たちと分けて見ていることから生じている。
 
自分自身のバイアスについての慈悲の心を発達させることを覚えたなら、バイアスを防御することが減り、よりはっきりと見え、それらから離れた自己を確立することを学べる。
自分への慈悲の心に対するキャパシティを大きくすることができたら、もう一つの素晴らしいことが起こる。それは、他者に対して自然により慈悲深くなるということだ。
 
われわれは他者を自分たちから離れた彼や彼女という風に見る。われわれは他のグループを脅威と見なす。しかし、われわれはみんな深くつながっている。共通の運命をこの惑星で共有している。喜びを求め、苦痛を避けようと努力している。子孫たちにとってベストなものを求めている。
われわれは脱却できる。訓練や練習や注意力によって、われわれの違いへの敬意につながる新しい方法を見つけることができる。類似している点を積み上げることができるのである。
 
【感想】ポジティブな結論です。現任の米国大統領やわが国の首相の言動を見聞きして、”us or them”ではなく、一つのものとして見るためには、彼らの心の奥底にある想い、彼らのアンコンシャスバイアスに対する慈悲の心が持てるように、自分自身を発達させなければと、そんなことを思いました。